減益決算を受けて、旅行大手3社のトップがそろって店舗網の見直しに言及し始めた

「現状の店舗網は……再編せざるをえない」。旅行会社最大手のジェイティービー(JTB)の髙橋広行社長は、言葉を選びながらそう答えた。

5月26日に発表した2017年3月期決算の純利益は52億円(前期比58.4%減)と、この5年で最低だった。

個人旅行から出張などの法人旅行、修学旅行まで、あらゆる旅行商品を手掛ける伝統的な旅行会社が今、不振にあえいでいる。

[図表1]
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16年度業績は急落

近畿日本ツーリストとクラブツーリズムの持ち株会社、KNTーCTホールディングス(KNTCT)の17年3月期は13億円の最終赤字。エイチ・アイ・エス(HIS)もクルーズ船の減損が影響し、16年10月期の純益が前期の過去最高から一転、上場以来最低となった(図表2)。

[図表2]
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背景にあるのは個人旅行の落ち込みだ。欧州でテロが相次いだことで好採算の欧州旅行が低調だった。さらに16年1月の長野県でのスキー場に向かう大型観光バスの交通事故、同年4月の熊本地震で国内旅行が手控えられたことも響いた。

こうした要因に加えて、米エクスペディアをはじめとした、ネット専業のOTA(オンライン・トラベル・エージェンシー)勢が台頭したことも大きい。