米国議会議事堂(通称:キャピトル・ヒル)での議論は今後の大混乱が懸念される(AP/アフロ)

トランプ米大統領は「ロシア疑惑」以外でも正念場を迎えている。トランプ政策の本丸である税制改革が頓挫しかねないからだ。

理由は、トランプ氏の政策が現実離れしていることだけではない。米議会の共和党指導部は、積年の最重要課題であるオバマケア(医療保険制度改革)の撤廃と減税でトランプ氏と方向性が一致するため、この2法案の成立へ優先的に動いた。ところが、実際には共和党内の保守強硬派と穏健派の調整に手間取り、落としどころを見つけられない膠着状態が続いている。

今年10月までに、2018年度予算決議と連邦債務上限引き上げを実現する必要がある。だが、政府の支出の裏付けとなるこれらへの対応がまとまらない場合、「下手をすれば、政府機関の閉鎖を招きかねない」とみずほ総合研究所の小野亮氏は指摘する。

完全雇用をほぼ達成し、堅調な足取りを見せる米国経済。だが、ロシア疑惑とともに、政策立案の混乱が足を引っ張る構図が浮き彫りになってきた。