晴れて医学部を卒業し、国家試験を突破した人は、医師の見習いとして「初期研修」という研修期間に入る。2000年代初頭までは、初期研修で多くの医師が出身大学の病院の医局に入局し、その後は大学の関連病院を回るキャリアを歩むのが一般的だったが、04年度に新医師臨床研修制度が導入されて、環境は激変。大学病院よりも多くの臨床経験を積むことができ、待遇もいいとされる市中病院を選ぶ若手医師が急増した経緯がある。

後期研修で専門医資格を取得した後は、市中病院で臨床医としての経験を積み重ねるキャリアと、大学病院と関連病院を行き来しながら医師、研究者、講師として最終的に教授を目指すキャリアに分かれる。一方で最近では、製薬会社で臨床開発をしたり保険会社の査定医となったり、介護老人保健施設の施設長をしたりと、“出世街道”にも広がりが見える。

市中病院や大学病院の勤務医としてキャリアを重ねる場合、40代を前に、そのまま勤務先の病院で教授や院長を目指すのか、あるいは開業するかの判断を迫られる。勤務医は教授や院長になっても、年収は1000万円台半ばが関の山。開業医になればリスクはあるが、2000万〜3000万円へのジャンプアップも夢ではない。

反発が続出した新専門医制度