ガラスメーカーとして世界最大手の旭硝子。2010年度には過去最高の営業利益をたたき出したが、市場は急変し、ディスプレー頼みの事業構造が崩壊。ここ数年は辛酸をなめてきた。

だが、14年度を底に業績は戻り歩調。創立110年を迎える17年度は攻めの姿勢を鮮明にする。15年に就任した島村琢哉社長に今後の展望を聞いた。

しまむら・たくや●1980年慶応義塾大学卒業、旭硝子入社。主に化学畑を歩み2010年化学品カンパニープレジデント、13年常務執行役員電子カンパニープレジデントなどを経て15年から現職。(撮影:今井康一)

──社長就任と同時に発表した「17年度に営業利益1000億円」という目標は、当時、本当に達成できるか疑問視された。

14年度の営業利益が621億円だったので、「1000億円とは何を言っているんだ」という声も多かった。成長のネタは持っていたのだが、その場ですべてをさらけ出すわけにもいかない。就任以前からやってきたことをきちんと仕上げ、ディスプレーの一本足打法を、ガラス事業、化学事業、電子事業と、バランスの取れた事業構造に変革できた。

われわれの目線はすでに17年度の仕上がりにはない。昨年に「2025年のありたい姿」という中期経営計画を発表した。現在はライフサイエンス、エレクトロニクス、モビリティの各分野の収益は合わせて20%くらい。25年度にはそれで全体の4割をカバーするイメージを持っている。