A案とB案、どちらのほうが売り上げを伸ばすだろう。この選択を科学的に検証する手法が、企業の間で広がっている。

それが「A(エー)/B(ビー)」テストといわれるものだ。検討対象としたAとBを、二つのグループに無作為に割り当てて反応を探る。効果がより大きかったほうの案を採用するのだ。理論的には、因果関係を測定する際の最も理想的な検証法とされるRCT(ランダム化比較試験)の考え方をベースとしている(→関連記事へ)。

メルカリ
劇的躍進の裏に数十本ものテスト

A/Bテストが特に頻繁に利用されているのがインターネット業界。中でもこの手法を最大限に利用して急成長してきたのが、国内トップのフリーマーケット(フリマ)アプリを運営するメルカリである。

同社ではアプリ開発におけるほとんどの案件でA/Bテストを用いており、つねに50本前後のテストを並行して進めている。つまり、細かな違いを含めれば、世の中に何百とおりものメルカリが同時に存在していることになる。

メルカリがA/Bテストを多用する最大の理由は何なのか。