アルバイトで不当な扱いを受ける。就職しても長時間労働で心身が疲弊する──。明日はわが身かと悩む若者が確実に増えている。一方で「若いうちは労働条件など気にせず、がむしゃらに働くべき」と年長者は説教しがちだ。だが、そんな声に耳を貸すよりは、自分たちがまともに働くためにはどうしたらよいか知恵を蓄え、理不尽な扱いを受ける場合に向けて若者たちは備えたほうがよい。

そこで役立つのが労働法だ。確かに、労働法と現実は乖離しているところがある。残業代さえ支払わず、求人票と実態が違う職場もある。とはいえ、「労働法は無力だ」というわけではない。労働法=ワークルールを知っていれば、自分が置かれている状況がまともなものか、そうでないのかを判別できる。

そして、ワークルールに照らして不当な扱いがあればそれを指摘し、正すこともできるのだ。正すことはそう簡単ではない。だがあきらめていては状況は変わらない。「それはおかしい」という認識が広がれば、会社も対応を変えざるをえなくなる。労働法に定められた働き方に現実が近づくように、一人ひとりがその役割を果たすべきなのだ。

若者たちが直面するトラブルを、「アルバイト」「インターンシップ」「就職活動」「内定から入社まで」「労働契約と入社後」のそれぞれの局面で見てみよう。

[図表1]
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