(撮影:風間仁一郎)

ソフトバンクグループが昨秋、半導体設計の英ARM(アーム)ホールディングスを買収したことは、半導体業界に衝撃をもたらした。売上高1716億円、純利益602億円(2015年度)と高収益企業だが、買収額3.3兆円は通常の企業評価からは高い。事業シナジーもほとんどない。孫正義社長は、この買収で何を得ようとしたのか。

ARMの商品は半導体回路の設計図面で、顧客は世界中の半導体メーカーだ。顧客はARMにライセンス料を払って図面を入手し、スマートフォンや家電などに搭載する半導体を開発・製造する。この図面そのものがIP(知的財産)だから、顧客は半導体の販売量に応じてロイヤリティ料も支払う。半導体が販売されているかぎり過去のIPが収益を生み続けるストックモデルが、高収益を支えている。