今回から、表現法について扱う。表現は「書く」「話す」という形態でなされる。人間には、これ以外に「読む」「聞く」という力がある。読む、聞くが受動的な力だ。

識字前の子どもを観察しているとよくわかるが、聞く力が他の力を圧倒している。文字を習得するとともに、読む力が聞く力に追いつく。

成人の場合、読む力と聞く力はほぼ同じだ。外国語の場合は、事情が少し異なる。読む力のほうが優位に立つ。最近の中学・高校の英語学習では、実用性を重んじて、聞く力と話す力を重視しているが、これでは高度な英語力を身に付けることは難しい。