政治 

当たり外れがなくポピュリストでもない普通の大統領

神戸大学大学院 教授 木村 幹
きむら・かん●1966年生まれ。京都大学大学院修士課程修了、博士。比較政治学、朝鮮半島地域研究が専門。『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』『韓国現代史』など著書多数。(撮影:今井康一)

──文在寅(ムンジェイン)候補が当選しました。

率直に言えば、進歩(革新)と保守という二つの壁を破る候補がいなかった。韓国では中道がない。安哲秀(アンチョルス)候補がその役割を担うかと思ったができなかった。

──文大統領をどう見ますか。

「準備された大統領」と彼自身がアピールしていたように、当たり外れがない大統領。たとえ外れても、その外れ度合いに予想がつく人だ。ライバルとなった安候補と比較すると、文大統領のほうが、主張がわかりやすかった。

──公約は、経済や社会問題など国内問題がほとんどでした。

進歩も保守も、公約には大きな違いがない。外交でもそう。かつては進歩と保守で違いがあり、その違いこそ有権者へのメッセージとなっていた。