[記事のポイント]

(1)昨年、経産省が熱を上げ、幻に終わったロシア石油大手「ロスネフチ」への出資計画がある。巨大石油企業の株は世界の垂涎の的だ。

(2)出資が実現していれば、日本のエネルギー政策にとって歴史的な出来事であり、日ロ両国の関係改善に向けての役割も期待された。

(3)しかし、ロシアはやむをえない時に外資を受け入れるが、経済が回復し技術を吸収すれば排除する。過去の教訓に目を向けるべきた。

 

日本とロシアのエネルギー協力案件は目白押しだ。

図表1に挙げた数々のプロジェクトは日本にとって、エネルギー供給源の多様化や輸送コストの低減に資するとの理由から、ますます拡大しそうな雰囲気である。一方でロシアにとっても、資源開発を後押しできるうえ、日本のLNG(液化天然ガス)技術を獲得し、さらに販売先としての日本市場も開拓できる。

[図表1]
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この意味において両国はウィン・ウィンの関係で、明るい未来が待っていそうに見える。しかし、本当にそうなのだろうか。一歩踏みとどまり、来し方を振り返ると、そこには「光」ではなく「影」の部分も見えてくる。

2016年12月、モスクワで発表された国営企業株売却のニュースが、新聞に載った。それは次のような内容であった。