ゲオホールディングスが展開するセカンドストリートは積極出店を続けている(撮影:今井康)

4月中旬、不要品を売りに大手リユース店を訪れた。

業者側が提示した買い取り価格はブランド物のネクタイが1000円、大型ブリーフケースが3000円。数年前にセレクトショップで購入したストールはわずか1円だった。

そこで買い取りをあきらめ、フリーマーケットアプリ『メルカリ』で販売したところ、ストールは売れ残ったが、そのほかは業者の提示価格の数倍であっという間に売れた(図表1)。

[図表1]
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昨年8月から市場急変

デフレ時代の勝ち組として好調を維持してきたリユース業界に異変が生じている。業界大手、トレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長はこう語る。「買い取りはこれまで順調に伸びてきたが、昨年の夏場以降、急速に環境が変わった」。

ゲオホールディングスが500店超を展開する「セカンドストリート」等の既存店売上高は昨年8月以降、10月、12月を除き前年割れ。ハードオフコーポレーションやトレジャー・ファクトリーも低迷が続く。中古本最大手のブックオフコーポレーションだけが、2015年度から本格化した家電の貢献で前年並みを確保している状況だ(図表2)。

[図表2]
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当初、業界では中国人観光客の“爆買い”の終焉や天候不順によるアパレルの販売不振など一時的な現象との見方が大半を占めていた。が、不振が半年以上に及んだことで、急速に危機感が広がっている。

リユース業界は幹線道路沿いに大型店を設け、家族層を主要顧客とするビジネスモデルで成長してきた。ハードオフの場合、フランチャイズ(FC)を含めた15年度の販売総額は522億円、一方の買い取り金額は173億円。在庫リスクや店舗運営費を賄うためには買い取り金額を抑えざるをえない。それでも消費者の支持を受けて成長してきた。

それが一転不振に陥ったのは、売り上げの源泉となる商材の確保が滞っているためだ。百貨店や専門店で新品販売の低迷が長期化しており、主力のアパレルの仕入れに影響が出ている。

もう一つは「メルカリをはじめネット上での個人間売買が広がり、実店舗からシフトしている」(ハードオフの長橋健専務)ことだ。