“加憲”で憲法に自衛隊を明記すべき

まえはら・せいじ●1962年生まれ。京大法卒、松下政経塾、京都府議を経て、93年に衆議院議員に初当選、当選8回。外相など歴任。(撮影:梅谷秀司)

──北朝鮮を取り巻く情勢が緊迫しています。

北朝鮮に関しては、これまでと比較できないほど緊迫度を増している。ミサイルについては弾頭の軽量化、長距離化、精度の向上、液体燃料に加え固体燃料の開発と、その開発速度が上がっている。核についてもプルトニウムからウランによる製造に移るなど、非常に憂慮すべき事態だ。

──そのような状況に対し、自衛隊の役割をどう見ていますか。

自衛隊は米軍とは盾と矛の関係にある。今後、情勢の変化によって役割分担をどうすべきかといった議論をすることは大切だ。冷戦時代は旧ソ連を念頭に自衛隊は存在していた。ソ連の侵攻を水際で食い止め、その間に米軍が打撃するといった役割分担だった。ソ連は崩壊し、今では北朝鮮からミサイルが飛んでくるなど、戦略環境が一変してしまった。盾と矛の関係見直しに関する議論は必要だろう。

──見直しへの議論は具体的にどうなりますか。

二つの観点が必要だろう。まずは、北朝鮮が持つ反撃能力の見極めだ。1994年の第1次核危機の際、当時の米クリントン政権は、90日間の戦闘で100万人の犠牲者が出ると想定した。在韓・在日米軍の約8割が犠牲になると見積もった。

北朝鮮の能力が当時よりさらに高まっている中で、どの程度の犠牲を想定すればよいのか、慎重な見極めが必要だろう。次に、94年当時と大きく違うのは、中国の軍事力もさらに増大しているという点だ。また、中朝関係は今でも「血の同盟」であり、有事の際に中国、ひいてはロシアがどう出てくるのか。この点もしっかり考える必要があるだろう。

──先制攻撃論が国会議員の間でも取りざたされています。