航海中の空母「遼寧」。中国は海洋戦略を長期的な視点から進める(AFP=時事)

現在、日本と中国の安全保障関係を見ると、1962年10月から約1カ月間、中国・インド間で大規模な武力衝突となった中印戦争が浮かんでくる。同戦争が勃発する前の状況が、現在の日中間の状況に非常に似ているためだ。

中印戦争の結果はインドの惨敗であり、しかも同国の国際的地位の凋落を招いた。日本では中印戦争を「平和愛好国家インドに対し、領土的野望に駆られた中国が一方的に侵略した」と理解されがちだ。しかし、実態は大いに異なる。先に手を出したのは、インドだった。