軍備拡張を続ける中国。2017年の国防予算は前年実績比7%増の1兆0443億元(約17兆円)で、初めて1兆元を超えた。

中国は経済力に比例して兵器の近代化を進め、海空軍の行動範囲を拡大し、九州、沖縄、ボルネオなどを結ぶ第一列島線内外における優勢を獲得しようと試みている。また、戦略的縦深性(最前線から本土までのゆとり)を確保するために軍事力を用いて南シナ海を領海化しようとする。人民解放軍(中国軍)の実力はどれほどであろうか。

(出所)平成28年版「防衛白書」、「防衛年鑑2016」

まず航空兵力を見てみよう。戦闘機の主力は400機以上が配備されているJ-11である。J-11は、ロシアからライセンス供与されたもので、航空自衛隊も運用しているF-15と同様に、第4世代戦闘機(1980年代以降に登場した運用中の戦闘機では最新タイプ)である。

中国空軍の主力戦闘機であるJ-11はロシアSu-27のライセンス機。400機以上が配備されている(Imaginechina/アフロ)

そして15年に中国はロシア製最新戦闘機Su-35の購入契約を結んだ。第4.5世代戦闘機とされ、搭載電子機器の能力とステルス性を向上させた点に特長がある。

長距離爆撃機も保有している。旧ソ連からライセンス供与されたH-6は、その長大な航続距離と大きな搭載量を生かし、巡航ミサイル発射母機や対艦ミサイル発射母機などの派生型も生産されている。

中国空軍の弱点は航空エンジンの開発である。特に、戦闘機に用いられる高出力エンジンは、中国は単独での開発に成功していない。