去る4月のはじめ、米国フロリダ州パームビーチでトランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談が2日間にわたって行われた。注目をあつめた会談だったけれども、その成果はごく内輪に見積もるべきだろう。大統領の当選以来、経済にしても外交にしても、ほとんど真っ向から対立してきた両国だから、まともに会談を開いただけでも、それなりの成果だったとみなしてよい。

もっとも、そう悠長に構えていられるほど、世界情勢は安穏ではない。シリアの内戦では化学兵器の使用が明るみに出、米軍もついにシリア政府軍の施設に攻撃を加えた。

意味深長なトランプの演出

米中首脳会談の最中だったのである。習近平との会食中、側近が事態を耳打ちで伝えに来るなど、ことさら演出したとしか思えない。

この場合、相手はシリアのアサド政権、またその後ろ盾のロシアにほかならない。だが会談中に芝居がかった演出をほどこしたのは、それだけにとどまらず、中国に対する意思表示でもあったことを意味する。