報道番組「ニュースステーション」でキャスター人生をスタートし、現在はTBS系列で放送されている「サンデーモーニング」で活躍中の橋谷能理子さん。キャスター歴30年、久米宏氏と関口宏氏という二人の大物司会者のそばで身に付けた、「上司や客先の信頼を勝ち取る」話し方を教えてもらおう。

はしたに・のりこ●1961年生まれ。東京女子大学卒業、83年アナウンサーとしてテレビ静岡入社。85年に退社、フリーキャスターに。テレビ、ラジオのほか、コミュニケーションセミナー講師、日本語教師としても活躍。(撮影:尾形文繁)

誤解が生まれない客観性を意識する

皆さんは、いつも「伝わるように話す」ということを意識しているでしょうか。人は情報を自分の中に取り込むとき、自分というフィルターを通して物事を理解しています。だから、Aという情報をAのまま伝えるのはとても難しいのです。

たとえば、「上司がAという指示を出したのに対し、部下はBだと理解した。上司は部下が理解したものだと思っているから任せきり、部下は上司の指示どおりにやっているつもりだから報告・連絡・相談をすることなく進めてしまう。その結果、手遅れになり大問題に発展する」というようなことはありませんか。

自分の見方、聞き方が正しいと思い込み、周囲の人々も自分と同じように見て、聞いていると考え物事を伝えようとする。結果として誤解が生まれます。