[記事のポイント]

(1) トヨタは16年2月、家庭用電源の充電で68kmのモーター走行が可能な「プリウスPHV」を発表。「次を担うエコカーの本命」と位置づけた。

(2) 環境規制で先端をいく米カリフォルニアでは2018年以降、ハイブリッド車(HV)がエコカーの補助金対象から外れることが決まっている。

(3) HV一本足できたトヨタは、EVの位置づけや戦略の修正を迫られたといえよう。IT企業の自動車業界参入も脅威で、競争のスピードは速まっている。

 

PHV発表会では、初代プリウスのチーフエンジニアだったトヨタの内山田竹志会長が登壇した(撮影:尾形文繁)

「ハイブリッド車の次を担うエコカーの本命はPHV(プラグインハイブリッド車)」

トヨタ自動車は今年2月、家庭用電源の充電で電気モーターでの走行も可能な「プリウスPHV」を発表した。「プリウス」を中心に世界を席巻したハイブリッド車(HV)に続き、次のエコカーの覇権争いを見据えた試金石となる。

2012年に発売した初代プリウスPHVは不発。外観はHVとほぼ同じで、モーターのみで走行する距離も26.4kmと短かった。それでいてHVとの価格差が大きかったため、販売台数は振るわなかった。

今回はデザインを刷新し、モーター走行距離は68km超までのばし、「日常ではほぼEV(電気自動車)」とアピールする。お披露目の会場は世界初となる量産型の燃料電池車(FCV)「MIRAI」を発表した東京・お台場の日本科学未来館。初代プリウスのチーフエンジニアを務め「ミスターHV」の異名を取る内山田竹志会長が登壇し、「PHVがエコカーの主流になる」と断言した。