2015年度、国際線の旅客数で日本航空(JAL)を抜いた全日本空輸(ANA)。羽田、成田両空港を拠点に、北米、欧州、アジアの全方位で路線を拡大し、この5年で就航都市は29から49となり、1日当たりの便数も4割増えた。

主要な国際都市にはひととおり路線を就航させてきた。4月に就任した平子裕志新社長は、この先の戦略をどう描いているのか。

ひらこ・ゆうじ●1958年生まれ。東京大学卒。81年ANA入社。ニューヨーク支店長などを歴任し、2017年4月から現職。(撮影:今井康一)

──過去数年はかなりハイペースで路線を拡大してきた。

20年の東京五輪前には羽田の発着枠が再び広がる。これに向けて今後1〜2年は「踊り場」となる。拡大してきた体制の足場を固める。

まず取り組みたいのは、現場力の回復だ。昨年国内で発生した(システムトラブルによる大量欠航や手荷物の積み忘れなど)一連の不具合を反省し、現場を回り、実態把握に努めたい。社員は、普段見過ごしがちなことを再確認してほしい。