現場負担の膨張に悩む加盟店オーナーの救世主となるのか──。

ローソンはパナソニックと共同で、2016年12月から17年2月にかけ、商品の会計や袋詰め作業を自動化する無人レジの実証実験を行った。実験の舞台としたのは大阪府守口市のローソンパナソニック店。プロジェクトに携わった秦野芳宏・次世代CVS統括部長は、「現場で働く方が商売に集中できる環境を作ることを狙っている」と語る。

実験の目玉の1つが無人レジ「レジロボ」だ。客が店員の代わりに商品のバーコードをスキャンし、バスケットに入れて専用レジに置くと、自動的に精算して袋詰めしてくれるシステムだ。これで従業員のレジ業務を省力化できる。

コンビニ店舗の仕事のうち、4分の1がレジ作業にかかわるとされる。こうした事情から、「本丸に着手しないかぎり、生産性は高まらない」(秦野部長)との判断のもとレジロボの開発は始まった。 

ローソン側からは共同開発するパナソニックに、袋詰めの工程に際して「卵を割らない」「デザートを倒さない」といったいくつもの要求が出された。パナソニックは衝撃を吸収する構造を用いるなどしてそうした要望に対応。投資額を抑えるため、既存技術の組み合わせによってレジロボを完成させたという。

ローソンはレジロボやRFIDについて、5〜7年以内の実用化を目指す構え

電子タグで現場負担も軽減

実験期間の最後の2週間には、もう1つの試みが行われた。それがRFIDといわれる電子タグの導入だ。

RFIDは縦2cm、横7cmの電子タグ。店内の約2万点もの商品に張り付けたRFIDをレジロボが読み取れば、素早く精算することができる。おでんなど一部商品を除いて、従来のバーコードを店員や来店客が読み取る必要はなくなる。実証実験では、RFIDによる精算をした来店客は全体の20%を占めた。対象店舗は未定ながら、17年度の下期には10店前後で同様の実験をする予定だ。

消費者の利便性を追求するだけではない。商品ごとにRFIDを付けることで、店舗側にとっては店内の在庫管理が容易になるメリットもある。迅速な商品補充が可能となり、欠品の削減につながる。

レジ業務の負担を減らすことができれば、年配客への接客サービスなど他業務への時間を増やすこともできる。こうした取り組みで、日販の向上や競合との差別化につなげたい構えだ。