コンビニと並ぶフランチャイズ(FC)の王様といえば外食産業だ。だが、2015年の外食FC店舗数は5万8548店と、10年前から約3%しか増えていない(日本フランチャイズチェーン協会調べ)。

足元の環境は、「原料価格上昇や人手不足が深刻。コンビニなど業種の垣根を越えた競争も厳しい」(日本フードサービス協会の菊地唯夫会長)。

ただ、そんな逆風下でも成長を続ける外食FCはある。戦略は各社各様だが、共通するのは時代に応じて変化する強固な加盟店施策だ。

テント看板が目印。1階路面店で間口が広く、ガラス越しに店内の活気が伝わる(撮影:今井康一)

大手居酒屋チェーンの地盤沈下を尻目に、昔ながらの「大衆酒場」がブームとなっている。老舗だけでなくチェーン店であっても、個人店のような気軽な雰囲気を醸し出す店が人気を集めている。

こうしたブームを牽引するのが、大阪名物・串カツを専門にした「串カツ田中」だ。田中洋江・副社長が亡き父から受け継いだ味を守ろうと、屋号には「田中」を掲げる。メニューの木札はすべて手書きで、直営店では田中副社長自ら筆を執るなど店舗の造作にも手作り感を残す。明るく活気あふれる店内は大阪下町の大衆食堂さながらだ。