(写真左撮影:尾形文繁、写真右撮影:梅谷秀司)

新幹線など鉄道を使って4時間以内で行けるようになると、鉄道が航空路線に比べて優位に立つようになる。このことを示す有名な言葉が「4時間の壁」である。東海道新幹線を例に取るとわかりやすい。東京駅から4時間以内の岡山までは圧倒的に新幹線のシェアが高く、東京─広島では新幹線と航空路線のシェアが拮抗し、博多へは飛行機のシェアが高くなっている。

新幹線の開業は航空業界に大きな影響を与えてきた。1980年以降では、82年の東北新幹線の盛岡開業後には航空路線の羽田─仙台・花巻線が、同年の上越新幹線の新潟開業後は羽田─新潟線などが運休の憂き目を見た。新幹線で2~3時間でアクセスできるようになったことで、競合する航空路線をそれまで利用していた人が新幹線に完全にシフトした結果だ。今では新幹線「はやぶさ」で東京─仙台間の所要時間は最速1時間31分、東京─盛岡間は2時間11分。東京─新潟間も最速列車で1時間37分となっている。これらの路線に飛行機が飛んでいたことを知らない世代も多くなっている。