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トランプ勝利でなぜ円安が進んだか ブレグジットでは円高だったのに

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トランプ氏の勝利が判明した直後は、円高になったが…(2016年11月9日撮影/撮影:尾形文繁)

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[息子]卒業旅行でハワイに行ったけど、円安で損した気分だよ。

[父]去年11月の米大統領選挙から年末にかけて、円安が急に進んだな。英国のEU(欧州連合)離脱決定のときは円高になったのに。

 

毎日のニュースで目にする、円高や円安という言葉。とりわけ日本で話題になるのは、円と米ドル(以下、ドル)の為替レートだ。これは円とドルをいくらで交換するかの比率のこと。1ドル=100円(1円=0.01ドル)から1ドル=80円になったら、ドルに対し円の価値が上がった(1円=0.0125ドル)、つまり円高。逆に1ドル=120円になったら、ドルに対し円の価値が下がった(1円=0.0083ドル)、つまり円安だ。

この交換比率は、「円の需要とドルの需要のどちらが多いか」で決まる。要因はさまざまあるが、たとえば貿易では、輸出入の際に外国為替の取引が必要になる。輸出のときには、輸出先で得た外貨での売り上げを自国通貨に替え、輸入のときは逆に自国通貨を外貨に替えて商品を購入する。輸出のほうが輸入より多い貿易黒字国では、外貨より自国通貨の需要が高まり、通貨高になる。逆に輸入のほうが輸出より多い貿易赤字国では、自国通貨の価値が下がりやすい。

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