フランス大統領選挙のカギを握るルペン氏。中道のマクロン氏と一騎打ちの様相を呈する(Getty Images)

[父]オランダの極右政治家はウィルダース。日本でオランダの選挙が注目されるなんて、俺の50年以上の人生でもたぶん初めてだ。

[息子]ああ、確かに少し聞いたことのある名前だ。あと、フランス、ドイツも大変なんでしょ。

 

2017年3月25日、欧州連合(EU)では、統合の基本条約であるローマ条約の調印60周年を祝う記念式典が行われた。還暦を迎えたEUだが、皮肉にも今年はEUにとって厳しい1年になりそうだ。3月29日には英国がEU離脱を正式に通告した。また主要国でも国政選挙が相次ぐ中で、反EUを唱える急進的な民族主義政党の躍進が警戒されている。

国政選挙のキックオフとなったのが、3月のオランダ総選挙であった。ルッテ党首が率いる中道右派の与党、自由民主国民党(VVD)は、議席数を41から33に減少させたが、事前予想を覆して第一党の座を維持した。反EUを唱えるウィルダース党首が率いる極右の民族主義政党、自由党(PVV)は、議席数を15から20に増やすにとどまった。