日本の株式市場を生かすも殺すも外国人投資家次第。歪んだ投資家構造が株価急落の遠因になった

世界中からヘッジファンドのファンドマネジャーや投資家が一堂に会する「ヘッジファンド・カンファレンス」。投資家にとって有望なマネジャー発掘のための大切な“見合いの席”で、最近、一つの異変が起きている。

投資家が興味を示すのはもっぱら、日本を除いたアジア地域の株式を取り扱うマネジャー。たまに日本株のテーブルを訪れる人がいても「いすを貸してください」というお願いがほとんど。まさにジャパンパッシングが第一線でも起きている。

売買代金シェア6割を超す外国人投資家の「日本株離れ」が止まらない。日本株価への悪影響は甚大だ。特に「欧州からの売り物が続いている」(東洋証券の児玉克彦シニアストラテジスト)という。

海外勢は8、9月の2カ月間で計1兆5000億円余りの売り越しを記録。10月には約5000億円の買い越しとなったが、「長期の強気見通しではなく、目先の割安感に基づいた消極的な買いの側面が大きい」(ソシエテジェネラルアセットマネジメントの白石茂治顧問)。11月第1週(5~9日)は再び、約2800億円の売り越しへ転じた(いずれも3市場ベース)。

「海外勢の口から漏れるのは“ディスアポインティッド(失望)”という言葉ばかり」と話すのが、BNPパリバ証券の平塚基巳株式営業部統括部長。実は6月にも「日本株をたたき売る動きが見られた」(平塚氏)。年金問題の広がりに伴う安倍晋三前首相の支持率低下で、国内の政局が流動化の様相を強めていた時期だ。