サブプライム危機を招いた張本人は誰か──。前提となる住宅バブルを引き起こしたという意味では、米FRB(連邦準備制度理事会)の罪は重い。異常に低い1%の政策金利を1年近く続けるなど、際立った金融緩和策をとったからだ。グリーンスパン前議長は「中央銀行が資産バブルを解消することは極めて難しい」(→関連記事へ)と述べ、半ば責任を放棄しているが、免責されるような立場にはないはずだ。

同様にサブプライムローンという安易な融資や証券化を見過ごしてきた財務省やSEC(米国証券取引委員会)の怠慢も免れないだろう。

借り手に対してサブプライムローンの仕組みを伝える役目を直接担っているのは、住宅ローン会社あるいは住宅ローンブローカーだ。彼らは十分、その役割を果たしてきたか。

ブローカーには、顧客が契約を結ぶごとに手数料が入る。このため、ひたすら件数の拡大に励む。「NINJAローン」(ノーインカム・ノージョブ・ノーアセット)や「うそつきローン」(所得証明が不要)といった質の悪いローンも横行した。

直接の貸し手である住宅ローン会社は、本来、その回収可能性について厳しく審査し判断すべきだった。しかし、サブプライムローンはすぐに証券化業者に売却できた。そうなると、従来のような厳しい審査をするインセンティブは低くなり、甘い審査となってはいなかったか。

住宅ローン最大手のカントリーワイド・フィナンシャルは、サブプライムローンの焦げ付きで約1300億円の赤字決算となり、9月に全従業員の2割に当たる1万人以上のリストラを実施した。同社グループは、証券化商品を日本の機関投資家にも販売しており、その拠点となったカントリーワイド証券東京支店は、リストラの一環で10月31日に廃業した。カントリーワイド社のアンジェロ・モジロCEOは、今年前半、大量の自社株売却をしており、不正がないかSECが非公式な調査を開始したとの報道も出ている。

一蓮托生の関係者、ババを引いたのは誰?