ドナルド・トランプ米大統領は、複雑な米国の民主主義のシステムの中心に位置する「スーパーハブ」のような存在である。複雑なシステムは簡単にはダウンしないが、サーキットブレーカー(回路遮断機)が利かなくなると、最終的には自己崩壊してしまう。そんなことが起こるかわからないが、最悪の状況を想定しておいたほうがよい。

トランプ大統領の政権運営は不条理に満ちている。同政権の首席戦略官・上級顧問のスティーブン・バノン氏は2014年の演説で、ファシストだったイタリアの哲学者ユリウス・エヴォラ氏の「システムを変えるというのは、すべてを爆破することだ」という主張を引用した。

トランプ大統領も自分に責任を負わせようとした米国の司法やメディアを排撃しようとしている。排撃対象は国際連合やNATO(北大西洋条約機構)、EU(欧州連合)にまで広がっている。