投資信託の商品性や販売姿勢について問題点の指摘を強める金融庁。背景にあるのは日本では家計の金融資産の収益性が低いことだ

[記事のポイント]

(1) 投信には株価指数などに連動するインデックスファンドと、指数を上回ることを目指して運用するアクティブファンドがある

(2) ただ、実際のところアクティブファンドの運用成績はインデックスファンドより悪いのが実態だ。しかも、アクティブファンドは手数料が相対的に高い

(3) 日本ではアクティブファンドが人気だが、米国ではインデックスファンドに資金が移動。日米を比較すると、日本の投信はコストが高いのにリターンは低い

 

個人が資産運用をするとき、有力な候補となるのが投資信託だ。さまざまな金融商品に分散して投資できるため、リスクを抑えることが可能だ。

しかし、日本での投資信託の販売には多くの問題点がある。図表1は、日本と米国の規模(純資産額)上位五つの投資信託について比較したもの。2月3日に開催された金融庁の「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」(第1回)で提示された資料に基づく。

[図表1]
(注)2016年3月末基準。純資産額上位5銘柄の投資信託で日米比較。▲はマイナス (出所)金融庁「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」第1回(2017年2月3日)資料を基に本誌作成

ここから浮かび上がるのは「日本の投資信託はコストが高いのに、リターンは低い」(金融庁幹部)ということだ。金融機関が投資信託を販売した際に、顧客から受け取る販売手数料の平均(税抜き)が日本では3.2%と、米国の0.59%を大きく上回る。日本で投資信託を100万円購入すると、顧客は3万2000円を手数料として支払う必要があるが、米国では5900円で済む。