トランプ大統領は「驚異的な」税制改革案を発表するとしているが、実現可能性は?(AP/アフロ)

トランプ米大統領自身、「驚異的」と自画自賛する法人税改革案が2月中に公表される予定だ。

森信茂樹・中央大学法科大学院教授によると、トランプ大統領と下院共和党が検討中の法人税改革案は、三つの柱からなる。一つは法人税率の引き下げ、二つ目は米国本国への資金還流を促すため、今後生じる海外子会社の利益や、過去の海外子会社の内部留保に課税することだ。

現状35%と主要先進国に比べて高い連邦法人税率を、トランプ大統領は15%、下院共和党は20%に引き下げると主張している(図表1)。しかし、タックスヘイブンを活用した国際的な税逃れを行っていると非難されたスターバックスやアップルのように、税務戦略に長けた企業が負担する実効税率はそれほど高くない。表面的な法人税率を下げても、米国企業の競争力を高める効果はさほどなさそうだ。

[図表1]
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むしろ大きな論争を呼んでいるのは、改革案の三つ目の柱である「国境調整税」(BAT)と呼ばれる新税だ。