人や資産の空き時間を有効活用するシェアリングエコノミー。その波が物流業界にも押し寄せている。ネット印刷のラクスルが運営する「ハコベル」がそれだ。荷主がパソコンやスマートフォンからハコベルを使ってトラックの手配をすると、事前に登録している運送業者とのマッチングが行われる。

運送業者の空き時間の活用などで2800円~という安さを実現

最大の魅力は安さだ。軽トラック便の場合、5kmまでなら最安2800円と他社の約半額。現状の集荷エリアは東京、神奈川、埼玉、千葉、福岡に限られるが、届け先は全国に対応している。24時間365日予約でき、最短1時間で集荷にやってくる早さも売りだ。

なぜ低価格を実現できるのか。答えは運送業者の空き時間の活用にある。ハコベルは専属の運送業者を確保しているわけではない。仕事を請け負うのは一般の運送業者だ。従来の仕事の合間にハコベルの仕事を入れれば、効率よく収入を増やせる。都合が悪ければ断ることも可能で、その場合は別の業者が仕事を請け負う。ハコベルに登録するトラックは1月末時点で1200台に上る。

安さの理由はそれだけではない。「物流業界は多重下請け構造。受注した業者から実際にモノを運ぶ業者に仕事が下りていく中で、マージンがどんどん抜かれていく」(ラクスルの松本恭攝代表取締役)。ハコベルは荷主と実際にモノを運ぶ業者とを直接結び付けるため、最初から中間マージンをカットした安い価格を設定できるのだ。

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