慶応義塾大学医学部漢方医学センター兼担教授 渡辺賢治
わたなべ・けんじ / 1959年生まれ。84年慶応義塾大学医学部卒。北里研究所東洋医学総合研究所などを経て現職。医学博士。

体質改善で根治も可能

漢方は民間療法ではない。長い歴史の中で医師の治療経験に基づき文献に残ってきた。現在は医療用製剤148種と200種余りの生薬が保険収載される医薬品だ。

漢方を処方できるのは、西洋医学の教育を受け医師国家試験に合格した医師で、西洋薬も漢方も扱える。

漢方は中国の伝統医学(中医学)とルーツが同じだが、特に江戸時代以降独特の発展を遂げてきた日本の医学。生体の機能を細分化し1成分で1病因をたたく西洋医学と違い、生体をつねに変化し続けるダイナミックシステムと見て、状態に応じて複数の効能を持つ生薬を組み合わせ、生体活動を正常に戻そうとする。