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スギ花粉症の治療薬はほぼすべてが症状を軽減する対症療法だが、根本的に治す可能性がある治療法としていま注目されているのが舌下免疫療法だ

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スギ花粉のエキスを舌の下に垂らし、2分間置いてから飲みこむ。最低でも2年かかるなどの難点はあるが、8割近い患者が効果を実感している

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販売しているのはまだ鳥居薬品の1社のみだが、治療可能な医師はウェブ上で検索できる。今後は、錠剤や通年性鼻炎、小児用の商品も期待される

 

イラスト:浜畠かのう

スギ花粉が多く飛散する時期を迎えて、毎日憂鬱な気分で過ごしている読者も多いだろう。スギ花粉症は今や日本人4人のうち1人が患っている国民病だ。

(出所)大久保公裕・日本医科大学教授監修『もっと知ろうよ! アレルギー性鼻炎』(鳥居薬品)

その花粉症を根本的に直す可能性もある治療法として、最近注目されているのが「舌下免疫療法」だ。2014年に公的医療保険の適用が始まり、今年は3シーズン目。16年末までに6万2000人の患者が治療を受けている。薬剤の販売元の鳥居薬品によると「患者の口コミで認知度が高まった印象が強い」という。

舌下免疫療法とは毎日1回、名前のとおり舌の下(裏側)にスギ花粉のエキスを垂らし、そのまま2分間置いてから飲み込む治療法だ。欧州では早くから普及していたが、国内でのスギ花粉症向けにはまだ1社しか販売がない。耳鼻咽喉科や内科など病院で処方する医療用医薬品で、保険適用で患者が3割負担なら薬代は月1000円程度で済む。