花粉症・アレルギーに克つ 最新療法で、もはや完治も夢ではない!

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日本人の2人に1人はアレルギー疾患。抜本的な治療法をどう確立すべきか。ステロイド、アナフィラキシーから民間療法まで、玉石混淆の情報の見極めも重要だ。

(本誌:山川清弘、前田佳子、中原美絵子)

東日本は例年並みだが、西日本はかなりきつくなりそう──。気象庁や気象予報会社の今シーズンの花粉飛散予想だ。

ウェザーニューズによると、花粉飛散傾向は都内近郊はじめ東日本がおおむね前年並みから2〜3倍だが、西日本は前年比4~7倍以上と多い(記事下図表4)。現在はスギ花粉が多く、4月以降はヒノキ花粉が飛散のピークを迎える。

花粉症を含むアレルギー性鼻炎の患者は増加している。医療機関の診察を受けていない、あるいは自分がアレルギー疾患だと気付いていない場合も多い。ダニなどハウスダストがアレルゲン(アレルギーの原因)である通年性アレルギー性鼻炎を合わせると、日本人のおよそ2人に1人が花粉症にかかっていると推定される(リウマチ・アレルギー対策委員会の報告書、図表1)。

会社を長期間休むケースは少ないだろうが、診察のための通院や薬局への来店で勤務時間が削られる。勤務中も目がかゆい、鼻水が止まらないなどで仕事に支障の出ることがある。労働時間や生産性の損失から、国内のアレルギー性鼻炎患者による経済損失が年間約4.4兆円に上るとの試算もある(図表2)。

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