「エピペン」は服の上からも打つことができ、患者にとって命綱だ

昨年12月、千葉県流山市で痛ましい事件が起きた。牛乳アレルギーがある5歳の娘に牛乳を飲ませ、アナフィラキシーショックを起こして殺害しようとした疑いで母親が逮捕されたのだ。呼吸困難に苦しむ娘を見た母親が119番通報したことで、一命を取り留めた。

重篤なアレルギー症状であるアナフィラキシーを発症すると、30分程度で心停止となるリスクがある。このため緊急時に症状を一時的に緩和する、アドレナリン自己注射薬「エピペン」が使われる。ただし医療行為に当たるため、注射できるのは本人か保護者、救急隊員あるいは教職員に限られる。

全国の小学校、中学校、高等学校で、アナフィラキシーの既往歴があるのは4万3621人(2013年度、日本学校保健会調べ)と、全体の0.48%を占める。エピペンを保持する児童・生徒は0.26%いる。1つの学校で1〜2人が、アナフィラキシーの既往歴がありエピペンを持ち歩いている割合となる。