ぜんそくを発症すると薬が手放せない

昨年1月、会社員の酒井雅彦さん(仮名・51)は風邪をひいた。夜になるとせき込んだりたんが絡んだり、よく眠れない日が続いていた。とはいえ、日中はそれほど症状がひどくなかったため、「そのうち治るだろう」とやり過ごしていた。

ある日の明け方、息苦しくて目を覚ますとせきが止まらなくなった。「せきの合間に息を吸おうとしてもうまく吸えず、胸のあたりからヒューヒューと嫌な音がする。これはただごとではないと怖くなった」(酒井さん)。

翌朝、近所の内科クリニックを受診して検査すると、気管支ぜんそくと診断された。「ぜんそくは子どもの病気だと思っていたから驚いた」。今でもぜんそく薬を1日2回使い続けている。

ぜんそくはダニやホコリなどを原因(アレルゲン)として、呼吸困難やせきなどの症状を引き起こす。一方で成人のぜんそくの場合、アレルゲンとは関係なく発症する人が多い。遺伝との関係性が薄く、生活環境やストレスなど社会的な要因で突然発症すると考えられている。