韓国のいわゆる市民団体が釜山(プサン)に「慰安婦像」を設置したことをめぐって、日韓の外交関係が揺らいでいる。今度は日本も譲歩する気配を見せない。韓国側はそれに対し、朴槿恵(パククネ)大統領が職務停止中という政権不在もあって、国際慣例を逸脱した主張が横行し、竹島に「慰安婦像」を設置しようとする運動すらあった。今後の展開はいよいよ不透明になっている。

しかし先行きが見えないのは、目につく外交ばかりではない。もっと基層レベルの経済もしかり、たとえば、金融危機時にドルを融通しあう日韓の通貨交換、いわゆるスワップ協定である。

この協定は2015年2月に、いったん終了している。しかし昨年8月、経済状況が悪化した韓国側の提案により、日韓は協定再開に向けた協議をはじめることで合意した。このたび「慰安婦像」設置による駐韓大使の一時帰国にあわせ、その協議中断も決まったのである。