2016年12月の日ロ首脳会談。この会談後、プーチン大統領(左)は安倍首相との個人的関係を深め、日ロ関係の改善に意欲を示している(Avalon/時事通信フォト)

先週に続いてクレムリン(ロシア大統領筋)が筆者に流してきた情報について紹介する。

中東に関して、ロシアのインテリジェンス専門家は以下の見方をしている。

1.シリアとイラク、さらに「イスラム国」(IS)との戦いは2017年中に終わる。ロシアの立場は、関係組織が参加する話し合いの中でシリア国民が自分たちの将来を決めるというものだ。国連決議もこのような対話がシリア国内でできるように、ロシア、米国、イラン、トルコなどがその条件作りに協力することを求めている。現状でロシアは、アサド政権を全面的に支持している。この方針の背景には、イランがアサド政権への影響力を強化してシリアを保護国とすることに対する警戒感がある。

2.イランは、シリアのアレッポでアサド政権軍が勝利した後、シリアへの影響力を急速に拡大させている。トランプ米大統領もイランへの警戒感が強い。15年7月になされたイランの核開発問題に関する米国など6カ国とイランとの合意をトランプが反故にした場合、イランとイスラエルの緊張が急速に高まる。

3.17年はクルド問題に直面しなければならない年となる。クルド人の主権国家を求める声は、トルコ、シリア、イラクで一層高まる。従来、クルド人の独立運動を弾圧していたトルコのエルドアン大統領も自らの権力基盤が不安定なので、国際社会で顰蹙(ひんしゅく)を買わないように配慮している。クルド人はこの状況を民族国家形成の好機ととらえている。

北朝鮮に対するロシアの見方は、どちらかというと楽観的だ。クレムリン筋はこんなことを述べていた。