[ポイント1]
カーシェアが本格普及期に入った。2021年には世界で利用者が3500万人、市場規模が6300億円と15年比で7倍に膨らむと予測されている

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先行するのはBMWなどの欧米陣だ。都心部へのマイカー流入を抑制したい行政の協力もあり、事業化の難しい「乗り捨て型」でも日本の先を行く

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反面、乗り捨て型カーシェア1台で、個人保有車は7~11台減るという調査結果も。個人間カーシェアの普及も予測され、自動車業界は目が離せない

 

 

スマートフォンで近くの車両を検索し予約、ICカードキーで解錠するだけで利用可能。料金体系は分単位や1時間単位で、チョイ乗り目的での利便性が高い(写真提供)Car2go/ DriveNow/Zipcar

自家用車が一般の人々にまで普及する前の1948年。スイス・チューリヒで知人同士が車を共同保有したことが、カーシェアリングの始まりとされる。

カーシェアは70年以降のマイカー時代到来で下火になるが、交通渋滞と排出ガス問題に悩まされるようになった欧州の主要都市で80年代に復活。不特定多数で車をシェアして利用するサービスとして広まった。

起源から70年近くを経た今、ようやく本格的な普及期を迎えている。ボストン コンサルティング グループ(BCG)の試算では、2015年から21年にかけて世界での市場規模は6300億円と7倍に、利用者数は3500万人に達するとされる(図表1)。

[図表1]
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日本でなじみのカーシェアは、A地点から目的地に行き、再びA地点に車両を返却する方式の「ラウンドトリップ型」だが、昨今、欧米での普及を牽引しているのが「乗り捨て型」だ。独BMWや独フォルクスワーゲン(VW)、米フォード・モーターなど、自動車メーカーの参入も相次ぐ。