東京大学副学長(国際化担当)田中明彦
たなか・あきひこ / 1954年生まれ。東大東洋文化研究所教授。専門は国際政治。2009年より現職(撮影:引地信彦)

知的な国際競争は、研究者だけでなく、学部学生や大学院生にも及んでいる。東京大学では、優秀な研究者や学生の獲得に力を入れている。

外国から留学生を増やす国の政策「グローバル30」(国際化拠点整備事業)では、東大も対象校の1つで、現在2872人いる外国人留学生(2010年度)を、20年度に3500人にする計画だ。数字だけを見れば、達成するのは難しくなさそうだが、どれだけ優秀な学生を獲得できるかが大切で、学生の質を下げることはしない。優秀な学生の数が限られている以上、ハーバード大やスタンフォード大など、海外の一流大学との取り合いが想定される。13年にはシンガポール国立大が、イェール大と共同で全寮制のリベラルアーツカレッジを開設する予定で、アジアの中でも競争は激しさを増す。座して待つだけで、よい学生は獲得できないから、魅力的なプログラムを作っていかねばと考えている。