発達障害も新たな支援対象、もう一段の理解浸透が必要

全国の学校で、「特別支援教育」がスタートしたのは2007年のこと。視覚・聴覚・知的障害および、肢体不自由、病弱の子どもなどを対象としてきた従来の「特殊教育」と大きく違うのは、LD(学習障害)やADHD(注意欠如・多動性障害)、高機能自閉症といった発達障害の子どもたちも、支援の対象に加わったことだ。

これまで、知的な発達に遅れはないが、読み書き等の習得が難しいLDの子どもや、注意集中が困難なADHDの子どもは、クラスの中で「学習意欲が低い、自分勝手な行動をする、困った子ども」として扱われがちだった。本当は障害が原因なのに、本人に問題があると見なされがちだったのだ。

しかしいちばん困っていたのは、障害を抱えている当人たち。だがそんな彼らに対する理解も、彼らの学びを支援する制度も、整ってはいなかった。米国をはじめとした諸外国では、すでに1970年代から発達障害の子どもを対象とした教育プログラムの導入が進んでいたが、日本は大きく後れを取っていた。