有料会員限定

郊外置き去り? 居住域を絞る地方自治体 エリアの色分け進む「立地適正化計画」の衝撃

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
拡大
縮小

エリアの色分けが進む大阪府箕面市・熊本県熊本市

全国の各市町村では今、人口減少を背景として、街を集約・縮小する動きが盛んになっている。この動きに真っ先に呼応したのが大阪府の箕面(みのお)市だ。

箕面市は大阪北部に位置する典型的な郊外型の住宅都市。市域内には程よく田畑が残り、夏の夜にはカエルの合唱も聞こえてくる。秋には市街地の後背に控える山間部を見事な紅葉が彩り、春には新緑が映える。一方でビジネス街である大阪市内(梅田)からは電車で約30分と、通勤圏としても絶好のポジションにある。

市の収入には、競艇事業(大阪市住之江区にある住之江競艇場で市が主催)が大きく貢献しているが、それ以外にめぼしいものはなく、市民からの税金が頼りの街だ。倉田哲郎市長は、「他都市から奪って人口規模を維持する」と鼻息が荒い。恵まれた環境を享受する形で足元ではいまだ人口流入が続く。が、その箕面市においても、住んでほしい地域と住んでほしくない地域とに、居住エリアの色分けが進む。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
持ち家が危ない
全国270駅マンション価格
東京郊外都市、勝者・立川vs.敗者・八王子
3大都市圏の人口1万人以上の市区町村
エリアの色分け進む「立地適正化計画」の衝撃
維持修繕コスト高、経年後は中古市場で敬遠も
割安で見た目がおしゃれでも購入前にチェック
欠陥を見つけたときの対処法のポイントは?
いつか必ずくる解体、老朽化にどう対処する?
▶▶Part2 マンションの悩み/管理組合
早めの売却が有利? 実家の空き家をどうする
埼玉県川越市、従来の住民と新住民の軋轢も
住宅ローンの返済をやっと終えたのに...
▶▶Part1 戸建ての惨状/開発団地の今
「負動産」問題2/保育園不足に修繕積立金…
「負動産」問題1/東京都心でも広がる空き家
75歳以上がこれから急増するのは東京圏
マイホームが「負動産」になる 持ち家が危ない
空き家、高齢化、みんなが住まいで悩んでいる
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内