英国のEU(欧州連合)離脱決定などいくつもの“想定外”に見舞われたが、最終的にはトランプ相場の追い風により、年末値としては5年連続の値上がりで大納会を迎えた2016年の日本株市場。年明け1月4日の大発会も日経平均株価が479円高と順調なスタートを切ったが、17年の行方はどうなるのか。国内外の証券会社3社のストラテジストに見通しを聞いた。

J.P.モルガン証券 阪上亮太
足元は好環境だが 春にピークアウト

J.P.モルガン証券チーフ株式ストラテジスト 阪上亮太 (撮影:尾形文繁)

日本株の動向について足元は強気で見ている。一つ目の理由は、国内外の機関投資家が日本株をまだ買いたいのに十分買えていないこと。二つ目は18年3月期の日本企業を取り巻く環境が悪くないこと。三つ目は主要各国が財政政策で景気を押し上げる方向に舵を切ってくること。こういう環境下で日本株は最も恩恵を受けやすい。為替が円安に傾きやすいうえ、グローバル景気に敏感な会社が多いからだ。

ただ日本株にとっての強みも長続きせず、4~6月のどこかでピークアウトすると考えている。背後にある要因は三つ。一つ目は欧州主要国で相次ぐ政治イベント。反EU的な動きが広がれば、世界経済への懸念も台頭する。二つ目が米国の保護主義的な動き。三つ目がドル高の流れに世界経済が耐えられるか。新興国の多くは通貨安が経済に対してデメリットになりやすいからだ。