2017年が明けた。国内外の政治や経済の先行きが読みにくい年になりそうだ。16年11月の米大統領選で勝利したトランプ氏が1月20日、正式に大統領に就任し新政権が動きだすが、その政策がなかなか見えてこない。

トランプ氏が意図的に隠しているわけではない。本人も超大国の最高指導者として、何をどう動かしていくべきなのか、いまだによくわかっていないことが不透明さの原因だ。

日本では、安倍晋三首相の「一強多弱」政治が続いているが、これも本当に盤石なのかどうか。日本経済の脆弱さを理由に、消費増税を二度、計4年間も延期した政権である。

その脆弱な経済の責任はどこにあるのか。社会保障の抜本改革は遠のき、貧富の格差も深刻化している。政権批判がいつ噴き出してもおかしくない情勢である。新年の動きを占ってみよう。

価値より利益に関心 米外交への不安

まず、トランプ新大統領はどう動くか。「就任の日に離脱する」と宣言していたTPP(環太平洋経済連携協定)は、公約どおり離脱の手続きを進める。新しいUSTR(米国通商代表部)の代表には対中強硬派のライトハイザー氏を起用する。