火花散らす「新2強」、6つの指標で商社比較 ▶▶Part1 両雄が激突する「新局面」

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商社業界を長年リードしてきた三菱商事と三井物産。だが、伊藤忠商事の猛烈な追い上げで、勢力図が大きく変わろうとしている。「新・2強時代」は定着するのか。

(本誌:大西富士男、又吉龍吾、木皮透庸、菊地悠人、秦 卓弥、井下健悟)

[ポイント1]
これまで総合商社の2強といえば三菱商事と三井物産の財閥系2社だった。だが両社とも2014年後半からの資源価格急落で初の連結最終赤字に転落

[ポイント2]
その間隙を縫って15年度の純利益で業界トップに躍り出たのが「非資源ナンバーワン商社」を掲げる伊藤忠商事だ。16年度中間期もその座を堅持した

[ポイント3]
中国で強固なネットワークを形成しついに首位に上り詰めた伊藤忠。だが今年8月からの石炭価格急騰で、業界の盟主・三菱商事の巻き返しが始まっている

 

「長年変わらないままであった財閥系商社優位の地図を塗り替え、新たに伊藤忠、三菱の商社2強時代が始まっています」

大手商社5社の中間決算が出そろった今年11月4日、伊藤忠商事のイントラネットには、各社の業績概況とともに、岡藤正広社長のこんなメッセージが記された。

総合商社業界で2強といえば、これまでは三菱商事と三井物産の財閥系2社が絶対の組み合わせだった。両社は「組織の三菱」、「人の三井」と称され、収益力でもつねに1位と2位を分け合ってきた。そこに勢いづいて割り込んできたのが伊藤忠である。

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