[ポイント1]
伊藤忠は2015年にタイの華僑系財閥CPグループと折半で、中国国有の複合企業CITICに総額1.2兆円の巨額投資を行い株式の20%を取得した

[ポイント2]
三菱、三井を抜くために持分法適用会社化にこだわった岡藤社長だが、CITICの消極化で3社提携案件はなかなか出てこなかった

[ポイント3]
流れを変えたのは国有企業改革の停滞にいらだちを強めた中国政府の圧力。病院事業子会社との協業が一気に進み始めた。ただ中国集中のリスクもある

 

日中タイのトップが手を取り合った15年1月の提携

「三菱、三井を抜くには、優良資産を積むしかないんや」

伊藤忠商事の160年近い歴史の中で、史上最大となった中国国有の複合企業・CITIC(中国中信)への投資。タイの華僑系財閥CPグループとの折半で総額1.2兆円をCITICへ出資する戦略的業務・資本提携が明らかになったのは2015年1月のことだ。当時の本誌インタビューで、岡藤正広社長は巨額投資の狙いを冒頭のように語っていた。