2016年に最も耳目を集めたメディアといえば、間違いなく週刊文春だ。タレントのベッキーさんの不倫スキャンダル(1月7日発売号)を皮切りに、甘利明氏の口利き・金銭授受疑惑、舛添要一氏の公用車不正使用問題など大型スクープを連発。その威力をもって「文春砲」と称されている。

これらのスクープが掲載された号は完売が相次ぎ、雑誌市場が衰退する中で週刊文春の販売部数は今年上期(1~6月)、前半期比14%増という出版関係者が仰天、いや納得の反転増を示した。

週刊文春の数々のスクープは、一般の読者にとって刺激的なエンターテインメントだっただけではない。価値あるファクトにどう迫るか、粘り強くファクトを追えるチームをどう組織するかといった点で、幅広いビジネスパーソンにとっても参考になる。

完売御礼のビラが並ぶ週刊文春編集部(撮影:今井康一)

公開情報にこそスクープのカギがある

「特別な情報提供がそのままスクープになると思っている人は多いが、実際には公開情報に無数のヒントがある。誰でも平等に手に入れられる公開情報を軽視してはいけない」。そう新谷学編集長は語る。典型的なケースが、舛添氏の公用車問題だ。