上場企業の公開情報に疑義を呈し、株価下落の局面で儲けるカラ売りファンドが日本で活発化している。7月に米グラウカス・リサーチ・グループが伊藤忠商事に、8月には米シトロン・リサーチがロボットベンチャーのサイバーダインについて、不適切会計や不確実な事業計画を基に株式市場で過大評価されているとするリポートを発表した。伊藤忠、サイバーダインともリポートの内容を否定している。

金融商品取引法は相場変動を狙って虚偽の情報を流す「風説の流布」を禁じており、この観点でカラ売りファンドを問題視する市場関係者もいる。また、カラ売りファンドの指摘する問題が結局表面化せず、株価が下がらなかった企業も多い。一方で、カラ売りファンドが深刻な経営問題を暴いてきた実績があるのも事実。典型例は、米キニコス・アソシエイツが指摘した米エンロンの粉飾決算だ。カラ売り屋の着眼点と論理はどのようなものか。サイバーダイン以外にも日本企業を調査しているという、シトロン創設者のアンドリュー・レフト氏が語った。