「まだ連絡が来ません」「学歴フィルターがかかっているみたいだ」「説明会の予約できましたか?」──。

毎年、企業の採用広報活動や選考が本格化すると、「みんなの就職活動日記(みん就)」や「2ちゃんねる就職板」といったネット上の掲示板で書き込みが急増する。

学生にとって、企業の新卒採用活動は得体の知れないものだ。選考の目がいつ誰から向けられているかわからない。学生たちはうわさに翻弄され、時に疑心暗鬼になりながら、錯綜する情報をネットでむさぼり読むのだ。

情報が錯綜する一番の要因は、近年盛り上がりを見せる大学ごとのターゲティング採用にある。

ネット経由の応募が主流になった2000年代前半以降、大手企業を中心に学生が大挙してエントリーするようになった。一方、採用担当の人員は減らされる傾向にある。応募者全員の書類を見ることは物理的に不可能だ。そこで目をつけたのが採用する大学を絞るターゲティング採用だった。

大手メーカーの採用担当者は、「これまでは応募者一人ひとりをじっくり見てきたが、人員との兼ね合いで限界がある。ある程度のターゲティング施策はせざるをえないだろう」とつぶやく。