人民元の下落が止まらない。写真は今年7月、江蘇省南通市の銀行で人民元をドルに両替する様子(Imaginechina/時事通信フォト)

中国のシリコンバレーといわれる北京市の中関村で異変が生じている。中関村には米国などから一時帰国している研究者が多く滞在しており、為替相場の動向には敏感な土地柄だ。このところ、中関村では人民元を外貨に両替する人が急増している。

10月28日、上海外国為替市場で人民元の対米ドル相場の中間価格は6年ぶりの安値である1ドル=6.78元となった。7元の大台が見えてきたことで市場心理は悪化、下落がさらに続くだろうと推測している。

人民元がIMF(国際通貨基金)のSDR(特別引き出し権)構成通貨に採用された後、為替市場の改革はますます差し迫ったものとなり、人民元相場の下落に対する憂慮が広がっている。少なからぬ人が「転ばぬ先の杖」として、人民元をより価値の維持が可能そうな外貨に替えようと動いている。

ただ、英国ポンドに両替しようとする人はいないだろう。人民元の為替レートも下落しているが、ポンドの“暴落”はそれ以上だからだ。