[ポイント1]
大統領選挙で政策論争が深まらない中、TPPへの反対姿勢だけは両候補の姿勢が一致。今後交渉が暗礁に乗り上げたとき日本はどうすべきか

[ポイント2]
TPPには経済的な狙いに加え、安全保障も射程に入れた外交的な狙いがある。もたつくTPPを尻目に、中国主導の経済圏作りが着々と進んでいる

[ポイント3]
ただ、中国主導のRCEPはせいぜい関税の引き下げが中心。RCEP交渉に臨む日本には、それをTPP交渉に利用するようなしたたかさも求められる

 

昨年10月、TPPの大筋合意を受けて米アトランタで開かれた共同記者会見(EPA=時事)

「米国をTPP(環太平洋経済連携協定)から離脱させる」(トランプ候補)。「水準を満たさないTPPは拒否すべきだ」(クリントン候補)──。今回の大統領選挙は政策論争が深まらなかったが、TPPに関しては両候補の姿勢が一致していた。新しい大統領が姿勢を変えないなら、12カ国が参加するTPPの発効は難航必至だ。

オバマ大統領が任期を終える2017年1月までの「レームダック期間」に議会でTPP批准を取り付ける可能性は残るが、その行方も不透明だ。TPPが暗礁に乗り上げた場合、日本の取るべき戦略は何か。