國分文也社長は、来期の純利益水準について「意識しているのは2000億円」とした(時事)

「(1バレル=)45ドルまでの下落は想定していなかった」。1月26日、2015年3月期に1200億円の減損を計上することで、純利益が1100億円と従来予想から半減すると発表した丸紅。会見で國分文也社長はこう言ってうなだれた。

今回は油ガスや銅、石炭など資源関連事業で減損を計上した。中でも14年夏以降の原油価格の急降下が痛打。北海やメキシコ湾などの油ガス事業で950億円もの損失を計上してしまった。

巨額減損を計上することになったもう一つの元凶は、米穀物子会社ガビロンだ。丸紅は12年、約2800億円を投じて傘下に収めた。「買収時には相当のシナジーを見込んでいた」(國分社長)と言うとおり、当初は米国の複数拠点での穀物集荷事業と、中国を中心にアジアでの販売網の相乗効果を想定していた。

が、販売先の重複解消など連携が具体化し出したのは、14年9月ごろから。今期豊作を見込んでいたガビロンは150億円の純利益を計画していたが、100億円へ下方修正せざるをえなくなった。

丸紅にとってガビロンは、16年3月期の純利益目標2500億~3000億円を達成するための“飛び道具”だった。が、1000億円を超える巨額ののれん代に対し「高額すぎる買収」との声も絶えなかった。今回の減損でガビロンののれん代残存簿価は1000億円から500億円まで縮小。國分社長は「(これ以上のれんを)追加で落とすことはない」と断言した。